民俗古代妄想, blog

黒い石・サリグラムのもたらすもの

古代妄想

とあるきっかけで知った
ネパール・ヒマラヤ方面からの
「黒い石」

現地では
「サリグラム」と呼ばれ
ビシュヌ神の化身、
パワーストーンとしてなど
ヒンドゥー教的に
大切にされている石

と、
聞いているのだけど
信仰心の深さなのか
カーストの高低なのか

ひとによって、
というよりも
「身分」のそれによって
関心の度合いが
異なるようにも見える

もとは
大昔の海の底で産まれた
アンモナイトなどを核とした
団塊・ノジュールが
川の流れに削られたもの

ヒマラヤの隆起に伴って
地表面に現れたテチス海産
いわゆる億年もの。

ヒンドゥ的には
転石後、川で削られて
小さな楕円になったものを
「シヴァ・リンガ
(シヴァ神の生殖器)」として
特に崇めている

アンモナイトなど
古代生物が鉱物に置換されたもの、
その殻の跡が付いているものは

「チャクラ(付き・入り)」として
形状・大きさを問わず
信仰を強めている様子

シヴァ・リンガに
いずれかのチャクラがあれば
なおの価値が生まれるらしい

このサリグラム、
カトマンドゥや
ポカラあたりでは

ハンマーなどでパカっと割って
アンモナイトやべレムナイトを
露出させたものが
お土産として
売られているのだけど

ヒンドゥ的には
川の流れによって
自然に削られたものを
オリジナルサリグラムと呼び

神の力によって
形づくられたものだからこその
信仰を見出している

人為的に
割ってしまったもの
加工したものは
宗教的価値が弱まるほか

不敬・冒涜ともなり
よろしくない

この
サリグラムを割る行為、
実は危険な場合もある

ハイカーストや
信心深くないひとにとって
たいした問題ではないのだけど

カーストの低さから
低賃金・重労働に
従事するしかない
ひとたちにとっては

強烈な
拠り所になっている気配

実際、
ちょっと見知りになった
河原で労働をしているひとたちに

サリグラムを割ったら
アンモナイトの化石が出てきたよ、
と砕けたそれを見せたら

それまでの笑みが消えて
殺意を感じるほどの怒りの表情
同時に、どこか悲しそうでもあって

幸い、ほかの方々が
仕方ない、彼らは知らなかったんだよ、
というような雰囲気でなだめてくれて
その場はなんとかなったのだけど

怒りをあらわにした人たちは
それでも表情や
握りしめた拳の震えはそのままに
僕らがだいぶ遠くまで離れても
じっとこちらを睨んでいた

7-8人はいたと思うけど
もし同じネパール人が
それをしてヘラヘラしていたら
どうなったかわからない

それ以来
サリグラムを
破ることは辞めて

あらためて
その信仰的価値を
考えるようになった

僕らの
長距離トレッキングは
この「サリグラムを探そう」、
というのが始まりなのだけど

サリグラム周辺から見えた世界観は
以降、人生観も変えるほどとなる

サリグラムと
関わりの深い村々も
どうやらあるようで、

聴き込みなど
現地で調べるほどに
気になる文化も見えてきた

これはさすがに
まだ書くことはできないのだけど
もしかすると
古代のとあるなにかとも
繋がってくるのかも知れない

サリグラムを
ただの化石や
パワーストーンと考えてしまっては
知り得なかった世界。

探求心は
ひとに生きる根本

こうした出逢いは
ひとそれぞれにあって
なにが人生に変化を与えてくれるか
そのときまでは
わからないわけだけど

だからたとえば、
どんな苦境にあっても
人生のワクワク感は
尽きることがないのかな

心は
おそらくそれを
そのひとの生涯、
手放すことはないから

出逢いと
欲する心のリンク
しっくりハマる瞬間の
あまりの心地好さ

僕はこのサリグラムから
見える世界が一変したよ。

 

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